境内

庫裡(くり)[国宝]

庫裡は庫裏とも書かれる。禅宗寺院の台所である。
正面13.78m、奥行23.64m。単層切妻造本瓦葺で、大屋根の上にさらに入母屋造の煙出をのせる。
正面は千鳥破風の曲線が天を衝くようで、その下に豪壮な唐草が彫刻されている。
本来実用本位の建物に前述の唐草や花肘木の施されたことに政宗の美意識を窺える。
内部は塼四半敷風コンクリートの土間が建物の5分の1近くを占めている。創建当時はここに土竈がしつらえてあった。

正面階段を上ると、右手の大黒柱に2代目の雲版(初代は国重文、宝物館にて展示)が吊り下げられ、山内に粥斎(食事時間)を報じている。
広い板敷があり、間取は紀綱寮(山内取締役)、副司寮(会計係、現在は応接室)、知客寮(旧時の応接室)、典座寮(炊飯係)、食堂、椀頭寮(盛り付け係)、麺蔵(眠蔵、仮眠室又は食料貯蔵庫)より成っている。
庫裡は昭和34年6月27日、国宝に指定された。
日本三大庫裡の一つ。(京都の妙心寺、妙法院)

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